top of page
Psychotherapeutic Music Therapy Study Group
コラム
研究会のメンバーがミュージックセラピーについてのあれこれを綴ります。
ホームページの更新情報もここでお知らせしています。
検索


2026/2/16 第65回勉強会を実施しました
オンライン勉強会を2月16日に実施しました。 この回は、GIM(Guided Imagery Music)という手法の講習会に行ってきたメンバーによる報告会でした。 Guided Imagery Musicは、Hellen Bonnyというアメリカの音楽療法士が作った心理療法系の音楽療法です。この音楽療法は「聞いて」実践するタイプのものです。 クライエント(トラベラーと言う)はあらかじめセッション前に何について考えたいかをセラピスト(ガイドと言う)と話し合い、そのテーマによってセラピストは40分程度の楽曲プログラムを組みます。 そして楽な姿勢で横になり、音楽を聴きながら頭に次々と浮かんでくるイメージについて話をしていくというものです。 内面の気づきやリラクゼーション、そして個人を超えた意識体験に至るまで幅広い経験が可能とされています。 体験に行った感想からは、 「音楽によってあそこまで深層に潜りこめてしまうのが正直怖いと思った」 「即興と違って、聞くだけで深層に触ってしまうことも怖さがある」 「これを心理療法を学んできていない日本の音楽療法士が安
2月25日


2026/1/5 第64回勉強会を実施しました〜文献:芸術療法と治療者〜
文献:斎藤考由(2022).芸術療法と治療者.日本芸術療法学会誌Vol.53-2 <文献を発端としての議論> ◻️理論が臨床実践を深める: 「症例研究の積み重ねによって人間の普遍的本質へ向かう」という一文がありましたが、普遍性が理論なのであり、それを個々の事例に合うようにアレンジして実践していくのだという意見が出ました。ということは、臨床実践一つ一つをその場に限定的な事象としてではなく汎化して考えるために、理論は必須です。さまざまな理論を大学などでみな一通り習っているはずですが、自分の理論的背景を意識している音楽療法士が日本では少ないのか、理論と臨床実践をつなげるのが不十分な印象です。また、様々なジャンルの音楽療法アプローチ全てに普遍性を持つ理論は今のところ無いのかもしれず、異なるアプローチ間で議論が展開しにくい原因の一つではないかと思われます。 ◻️日本と欧米での音楽療法の考え方の違い: 日本では、治療者が専門家として患者の困難を取り除くという考えがまだ浸透しています。しかしこの文献では、治療者はクライアントの自助や自己治癒を支えるためにそこに
2月18日


2025/12/15 第63回勉強会を実施しました〜文献:The longest goodbye より、endingについて考える〜
内容:読書会 Atkinson, C. (2003). The longest goodbye: A case study. British Journal of Music Therapy, 17(2), 90–96. <文献の内容> 本文献は、音楽療法士であるAtkinsonと、中度の知的障害を持つSimon(クライエント仮名)による4年におよぶセッションのケーススタディを報告したものです。Simonは乳児期の身体的虐待をきっかけに、里親や施設を転々としてきた経緯を持っています。そこには、いつも突然の別れを伴うという背景がありました。音楽療法では、コンテインメントを重視した環境のもとで、彼が自分の感情や体験を安全に表現・探索できることが目指されました。本ケースの重要なテーマは「ending」であり、繰り返されてきた唐突な「見捨てられ」のパターンにならないように、治療関係をいかに計画的かつ健全なかたちで終結させるかに焦点が当てられています。 <勉強会の内容> ・本ケースは、クライエントの背景に由来する内的な葛藤と、それを理解し向き合うセラピスト
2月18日


2025/11/03 第62回勉強会を実施しました
今回は、メンバーの事例発表にむけて、さまざまな意見交換がなされました。 コミュニケーションの二つの機能(①情報交換 ②思いの共有)のうち、自閉的なコミュニケーションでは①に偏りがちで、②が上手に使えないことが多い(本田秀夫さんの説)。ケースのクライエントも、コミュニケーションの中で本当は②をしたかったのかもしれないが、①のほうが具体的でわかりやすいために、結局①になってしまっていた。 言葉と音楽の違い:言葉は意味性が強く具体的になりやすいが、音楽は曖昧なニュアンスを表しやすくより抽象的。意識が外に向きがちで具体的な表現(既成曲演奏や会話など)が多かったクライエントが、形のはっきりしない曖昧な音のみでやり取りすることを楽しむようになってきている。これは、クライエントとセラピストのあいだで、実際に鳴らして聞こえている音だけでなく一緒に居ることや期待感などの”being”や思いも共有しており、それがクライエントを曖昧な世界に留まらせたと思われる。 (事例が含まれるため、詳細は割愛します)
2025年11月20日


2025/10/13 第61回勉強会を実施しました〜即興音楽療法の二つの形式における転移〜
内容:第11章「即興音楽療法の二つの形式における転移」Susan J. Hadley (音楽心理療法の力動 Kenneth E. Bruscia編著 小宮暖訳より) 文献が、ノードフロビンズ音楽療法と分析的音楽療法を受けられた著者の転移体験についてまとめ、比較したものだったため、それぞれのトレーニングを受けられた参加者のお話も交えながら、話を展開しました。 分析的音楽療法の逆転移の考え方が紹介され、文献に記載があった転移・逆転移と投影の関連が話題にあがりました。転移逆転移と投影が重なる部分もあるだろうという話になりました。 また、ノーロフロビンズ音楽療法での転移逆転移の考え方についても話題にあがりました。トレーニングの中では、具体的に言及されることはなかったかもしれませんが、イギリスでは、転移逆転移などの考え方はセラピーのベースとして理解されているのではないか、というお話がありました。ただ、セラピーの中では、音楽が重視されており、音楽の大きなエネルギーの中での表現や解決を目指しているのではないか…と、文献も参考にしつつ、話をしました。...
2025年11月20日


2025/8/4 第59回勉強会を実施しました
こんにちは 暑い日々が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。 8月4日にオンラインで59回目の勉強会を実施しました。 今回の文献は、 音楽が紡ぎ出す社会のハーモニー ―コミュニティ音楽療法による地域支援の試み― 木村博子 (平成音楽大学)経済社会学会年報 2020 ...
2025年8月13日


2025/7/7 第58回勉強会を実施しました〜セラピーにおける音楽の文化的側面〜
【内容】:読書会 「精神保健及び教育分野における音楽療法」より第17章「セラピーにおける音楽の文化的側面」(ルース・ブライト) 「幸福な気分」にまつわるアジアの伝統的な音楽を聴いて、欧米の被検者がどのような感情を想起するのかという実験に関する記述が文献中にありました。その中...
2025年7月11日


2025/6/30 第57回勉強会を実施しました〜音楽療法におけるコンテインメントより〜
内容:読書会:ヨス・デ・バッカー (著)「音楽療法におけるコンテインメント」蓑田洋子訳, 村井靖児監訳『精神保健および教育分野における音楽療法 ― ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアからの実践報告と研究発表』音楽之友社, 2000年, 57-67頁 / (原著)Jos...
2025年6月30日


2025/4/21 第55回勉強会を実施しました
先日、第55回勉強会をオンラインで実施しました。 最後のSkypeによる勉強会です。(4月末でサービス終了のため) 今回の内容は、Supervision of Music Therapyより、 2. Whose handicap? Issues arising in...
2025年4月22日


2025/3/10 第54回勉強会を実施しました〜ロンドンのノードフ・ロビンズセンターへの視察〜
先日、勉強会の参加者の方がロンドンのノードフ・ロビンズセンターに職場から視察に行ったことと、その時の体験や感じたことを共有してくださいました。そこから日本の現状や課題を話し合う流れとなりました。視察中に見学したノードフ・ロビンズのトレーニングでは、学生がみな意見を率直に口に...
2025年3月26日


2025/2/10 第53回勉強会を実施しました〜Supervision of Music Therapyより〜
内容:読書会 Odell-Miller, Helen/ Richards, Eleanor (EDT) Supervision of Music Therapy: A Theoretical and Practical Handbook (Supervision in...
2025年2月25日


2025/1/13 第52回勉強会を実施しました〜Supervision of Music Therapyより〜
内容:読書会 Odell-Miller, Helen/ Richards, Eleanor (EDT) Supervision of Music Therapy: A Theoretical and Practical Handbook (Supervision in...
2025年1月19日


2024/12/16 第51回勉強会を実施しました〜バウンダリーについて:Supervision of Music Therapyより〜
内容:読書会:Odell-Miller, Helen/ Richards, Eleanor (EDT) Supervision of Music Therapy: A Theoretical and Practical Handbook (Supervision in...
2024年12月17日


第49回勉強会を開催しました
第49回勉強会の開催報告です!
2024年10月24日


第45回勉強会を実施しました
6月24日(月)にオンラインで勉強会を実施しました。 文献は今まで通して読んできている「音楽中心音楽療法」から第13章を取り上げました。 章のタイトルは「音楽の形式・展開・変容」ということで、セッションの展開の様子が音楽のそれと共通する部分がある、という話から議論が始まりま...
2024年7月11日


2024/05/6 第44回勉強会を実施しました!
内容:読書会[ケネス・エイギン『音楽中心音楽療法』より第12章「音楽中心音楽療法における音楽と感情」(pp. 274~283)] 今回は、第12章の内容理解を深めながら、音楽と感情の関係についてディスカッションをしました。...
2024年5月13日


2024/04/15 第43回勉強会を実施しました!
内容:読書会[ケネス・エイギン『音楽中心音楽療法』より第11章「音楽の力と動きを臨床に応用する―活性化と自己の創造」(pp. 260~273)] 今回は年度始めということもあり、各自の音楽療法の仕事における変化や考えていることなど皆で話をした後で、第11章を読みました。本章...
2024年5月6日


第42回勉強会(対面)を実施しました!
2024年3月4日にオフライン勉強会を実施しました。 会場はいつもとは違う場所で、メンバーの自宅兼仕事場での開催です。 靴を脱いで上がる部屋なので、皆自由に床に座って楽な姿勢で行いました。 久しぶりに対面で会うこともあり、まずは会話が弾みます。...
2024年3月21日


臨床音楽療法学会第17回大会に参加して
2023年10月22日(日)に神戸大学鶴甲第2キャンパス内にて、日本臨床音楽療法学会の第17回大会が開催されました。「音楽が臨床音楽に変わるとき」という大会のテーマに惹かれ、行ってきました。 午前中は6人の演題発表がありました。6人のうち4人が、東京の「ノードフ・ロビンズ・...
2023年11月9日


2023/10/23 第37回勉強会を実施しました
第37回勉強会をオンラインで実施しました。 今回は、日本音楽療法学会誌vol.23/No.1 2023の「音楽療法の基礎理論・背景理論を語るーその有用性と限界-」を読んでの感想や意見を出し合いました。 文献の内容は、7人の音楽療法士の先生方が諸理論(精神分析、人間学的心理学...
2023年10月30日
bottom of page