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2023/8/7 第35回勉強会を実施しました〜精神分析的アプローチのケーススタディより〜

内容:読書会[Sobey, K. (1993) ‘Out of sight – out of mind? Reflections on a blind young woman’s use of music therapy’ in Journal of British Music Therapy, 7(2), 5-11.]


前回の勉強会でAnalytical Music Therapyについて取り上げた流れで,今回の勉強会のテーマとして「ミュージックセラピーの精神分析的アプローチ(特に英国の)」が参加者の一人より提案され,今回の文献の提案に至りました。


著者のKay Sobeyは英国ローハンプトン大学で長年ミュージックセラピストのトレーニングに携わっていた,経験豊富なミュージックセラピストであり,Kayのケーススタディーから英国のミュージックセラピーの精神分析的アプローチの在り方を垣間見ることができるのではないかと考えました。


このケーススタディーは,Sarahというクライエントとのミュージックセラピーの中で,SarahとKayとの間に起こったこと,二人の間の現れたミュージック, Sarahの空想の世界を通した表現,セラピーの外でのSarahを取り巻く状況の変化,そして二人の間の心理的なプロセスなど,さまざまなことについて,その出来事や表現の裏にある意味を,精神分析的なミュージックセラピストであるKayが様々に思いをめぐらせてきたプロセスということもできるでしょう。このケーススタディーの他にも,参加者の1人が自身のケースについて,その経験をシェアしてくれ,参加者全員でそのクライエントやクライエントを取り巻く様々な状況に思いを巡らせながら,精神分析的なセラピストというのは,このようにしてクライエントについて,そしてクライエントとセラピストの関係性について,二人の間に起こったことについて,思いを巡らせながらセラピーに臨んでいる,ということを共有しました。

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