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2025/12/15 第63回勉強会を実施しました〜文献:The longest goodbye より、endingについて考える〜

  • 2月18日
  • 読了時間: 2分

内容:読書会 Atkinson, C. (2003). The longest goodbye: A case study. British Journal of Music Therapy, 17(2), 90–96.


<文献の内容>

本文献は、音楽療法士であるAtkinsonと、中度の知的障害を持つSimon(クライエント仮名)による4年におよぶセッションのケーススタディを報告したものです。Simonは乳児期の身体的虐待をきっかけに、里親や施設を転々としてきた経緯を持っています。そこには、いつも突然の別れを伴うという背景がありました。音楽療法では、コンテインメントを重視した環境のもとで、彼が自分の感情や体験を安全に表現・探索できることが目指されました。本ケースの重要なテーマは「ending」であり、繰り返されてきた唐突な「見捨てられ」のパターンにならないように、治療関係をいかに計画的かつ健全なかたちで終結させるかに焦点が当てられています。


<勉強会の内容>

・本ケースは、クライエントの背景に由来する内的な葛藤と、それを理解し向き合うセラピストの事例です。心理療法的な音楽療法として非常に参考になる文献ですが、このように、特に「終結」について丁寧に取り上げた日本語のケーススタディは少ないです。そのため、このような音楽療法の意味を、特に音楽療法を受け入れる現場や音楽療法士にも知ってほしい、という話題がありました。


・上記とも関連しますが、このような「サイコダイナミック」な考え方や知識は、各自のオリエンテーションは別としても、知っておくことが大事だと思われます。ベースとなる知識を学ぶ機会を提供できれば、関連文献も読めるようになるだろう、という意見がありました。


・セッションの終結前後の「ゆらぎ」については、セラピーが円滑に進んでいたとしても、最後に揺り戻しのようなものが起こることがある、という話題が出ました。例えば、それはHandbook of Music Therapyに載っているような事例にも見られます。一見悪化しているように見える事象であっても、「そういうこともあるよね」と落ち着いて捉える臨床眼がないと、目の前に見えるもののみに引っ張られてしまいます。場合によっては、「悪化させている」と見られてしまう可能性がある、という点も共有されました。

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