top of page

2022/06/06 第21回勉強会を実施しました〜音楽療法スーパービジョン②〜

内容:Stige, B. :第11章『知識が不十分な裸足のスーパーバイザーの成長』,「音楽療法スーパービジョン」〈上〉ミシェル フォーリナッシュ (著), 加藤 美知子, 門間 陽子 (訳),人間と歴史社, 2007.(Forinash, M.: ‘Music Therapy Supervision’, Barcelona Publisher, 2001.)


前回の勉強会に引き続き上記の文献を入口として、音楽療法スーパービジョンについて、そしてこれから音楽療法士を目指す人が勉強する方法について、様々な話し合いが行われました。


前半:音楽療法士への道


どのようにして音楽療法士になれるのか、音楽療法士として研鑽を積むにはどのような方法があるのかという問い合わせが最近増えています。日本音楽療法学会主催の必修講習会が終了になるため、様々な経験を経てやっぱり音楽療法がやりたい!という意欲のある人が資格を取る方法が限られてきています。


①認定校の大学で勉強する。

②全国音楽療法士養成協議会の資格取得や、その他各種民間資格の取得

いずれにせよ経済面、時間的な面におけるハードルが高いので、まずはボランティアとして音楽療法の現場に参加してみることが大切なのではないでしょうか。現場に参加してみることで、対人援助職としての姿勢、音楽の使い方などが経験できる。認定校を卒業して音楽療法の勉強はしたが経験がない人もその点では同様。そしてその現場が、「音楽療法はこうやるものだ」「こうあるべき」という考え方ではなく、「やりたい!」という意欲の芽が大きくなっていくまでじっくり待ってくれるような場であればなお良し。


後半:音楽療法スーパービジョン

スーパーバイザーの役割についての話し合いの中で、日本ではスーパーバイザーはすでに答えを知っていてアドバイスをくれる存在であると期待されがちだという意見が出ました。自分で感じたり考えたりすることに慣れていない若手バイジーは多く、これは、自分で考えたことを言葉にすることが求められてこなかった日本の教育システムの影響だろうという話もありました。

また、スーパービジョンの内容には、スーパーバイジーがどの程度言葉で自分の考えを伝える力があるか、そしてスーパーバイザーとバイジーの関係性も影響を及ぼします。スーパービジョンの中でのロールプレイの体験や感想についての話もあり、とりわけクライアント役をすることの重要性も話し合われました。この流れから、今後オフラインで勉強会をする時に、ロールプレイ体験をしたいという要望も上がりました。

bottom of page